省エネステップアップ術(移動編)
今回は、環境と家計に優しい暮らしを進めるため、普段の生活の様々な「移動」の場面にスポットをあてて、3段階で省エネ対策をご紹介していきます!
二酸化炭素排出量を削減することは地球温暖化を防ぐとともに、皆様の省エネにつながっています。
さいたま市における二酸化炭素排出量の内訳(平成25年度)を見ると、約2割を運輸部門が占めており、私たちの普段の生活における車の使用も温暖化への影響が大きいと言えます。


省エネステップ1 公共交通機関等の利用
バスや電車などの公共交通機関は自家用車に比べると省エネなので、公共交通機関を積極的に利用したり、コミュニティサイクルを利用することは地球温暖化の防止にも役立ちます。
「省エネステップ1」では、そんな公共交通機関等についてご紹介していきます!
1 そもそも私たちの「移動」からどれくらいCO2がでているの?
一人が1km移動するときのCO2排出量は、移動手段によりさまざまで、自家用乗用車では133g、バスでは53g、鉄道では22g、そして自転車や徒歩はもちろんCO2排出量0gです。
みなさんの生活環境に応じた最適な移動方法を選択しましょう!
2 バス路線マップ

さいたま市では、平成15年4月の政令市移行に伴う新設区役所(西区、見沼区、桜区、南区)へのアクセス手段として、コミュニティバスを導入しました。
その後も、副都心として位置づける北区(平成17年8月)や岩槻区(平成19年1月)に導入し、現在6区で運行しており、一日あたり1,000人以上の方が利用しています。
普段、利用していない方も区役所へお出かけの時などにコミュニティバスを利用してみてください。
なお、さいたま市では、バス路線マップを作成していますので、ぜひご覧ください。
バス路線マップは、関連リンクからダウンロードできます!
関連リンク:さいたま市バス路線マップ
3 コミュニティサイクルの利用
コミュニティサイクルとは、駅前や街なかに設置されているサイクルポート(専用駐輪場)で自転車を借りて、違うサイクルポートに返すことができるサービスです。
さいたま市でも平成25年5月3日より市内4箇所で先行スタートし、現在24箇所で運用しています。ぜひ、活用してみてください!
関連リンク:さいたま市コミュニティサイクル
省エネステップ2 エコドライブの実践!
エコドライブを実践することでガソリンの使用量を少なくし、燃料代を抑えながら、省エネに取り組むことができます。ここでは、エコドライブの「ポイント」をご紹介しますので、ぜひ実践してみましょう!
エコドライブ3つのメリット
- 地球環境への配慮(自動車から出る二酸化炭素等を削減できます。)
- 燃費の改善(燃料消費が抑えられ、燃費が改善するため燃料代が安くなり、経済的なメリットがあります。)
- 交通事故リスクの低減(急発進や急停車を抑え、適切な車間距離を保つことで交通事故のリスクが低減します。)
1 そもそもエコドライブってなに?
エコドライブとは、「エネルギー消費の少ない車の使い方」のことです。車はあくまで人の運転によって動くものだからこそ、一人ひとりの意識がとても大切です。ぜひ、エコドライブの知識を身に付け普段の生活で実践してみましょう。
2 エコドライブはお得!
エコドライブの効果を把握するには、まず燃費について理解することが大切です。「エネルギー消費の少ない車の使い方」で燃費の向上を目指し、お財布にやさしい行動を身につけましょう。
【燃費とは】
燃料1リットルあたりで走行できる距離を数値で表したものです。
(計算式)走行距離(km)÷使用した燃料(リットル)=燃費(km/リットル)
なお、燃費の管理は下記のリンクで行えますので、ぜひご利用ください。
関連リンク:ECO drive SAITAMA
3 エコドライブ10のすすめ
エコドライブには温室効果ガスを減らす運転テクニックとして10のポイントがありますが、今回はその中から特に効果の高い4つのポイントを選んでみなさんにご紹介します。
その1 ふんわりアクセル「eスタート」
発進するときは、穏やかにアクセルを踏んで発進しましょう(最初の5秒で、時速20km程度が目安です)。日々の運転において、やさしい発進を心がけるだけで、10%程度燃費が改善します。焦らず、穏やかな発進は、安全運転にもつながります。
ただし、ふんわりアクセルを行う際は、出遅れないように前方の信号や数台前の車の動きをよく見ておきましょう。
その2 車間距離にゆとりをもって、加速・減速の少ない運転
走行中は、一定の速度で走ることを心がけましょう。車間距離が短くなると、ムダな加速・減速の機会が多くなり、市街地では2%程度、郊外では6%程度も燃費が悪化します。交通状況に応じて速度変化の少ない運転を心がけましょう。
車間距離は2秒以上あけることが1つの目安です。
その3 不要な荷物はおろそう
運ぶ必要のない荷物は車からおろしましょう。車の燃費は、荷物の重さに大きく影響されます。たとえば、100kgの荷物を載せて走ると、3%程度も燃費が悪化します。また、車の燃費は、空気抵抗にも敏感です。スキーキャリアなどの外装品は、使用しない季節には外しましょう。
その4 タイヤの空気圧をこまめにチェック
タイヤの空気圧チェックを習慣づけましょう。タイヤの空気圧が適正値より不足すると、市街地で2%程度、郊外で4%程度燃費が悪化します(適正値より50kpa(0.5kg/cm2)不足した場合)。燃費に影響するだけではなく、空気圧が低い状態で高速走行をするとスタンディングウェーブ現象によりタイヤがバースト(破裂)する可能性があります。ちなみに、タイヤの空気圧は半分の人が半年で半分になると言われているので、空気圧をチェックする習慣はとても大切です!
〜コラム〜
今回ご紹介したエコドライブの「ポイント」は、『エコドライブ10のすすめ』がもとになっています。エコドライブについてさらに詳しくお知りになりたい方はぜひ、下記の関連リンクの動画をご覧になってみてください!
省エネステップ3 エコカーの選択
環境にやさしい車として近年、普及してきた「ハイブリッド自動車」や「電気自動車」さらに未来の車として期待されている「燃料電池自動車」など様々なエコカーがあります。
ご家庭の車の買い替えの際には選択肢のひとつとして検討してみるのもいいでしょう。
ただし、エコカーでもエコドライブの実践でさらなるエコにつながることを忘れてはいけません。
1 そもそもエコカーってなに?
エコカーとは、エコロジーカー(Ecology Car)の略で、環境への負荷が少ない車の総称です。エコカーは燃費が良いため、家計に優しいほか、「エコカー減税」など税金面でのメリットもあります。
2 エコカーの種類
エコカーには、エコカー減税などの後押しもあり、近年、かなり普及してきた「ハイブリッド自動車」のほか、「クリーンディーゼル車」、「電気自動車(EV)」、「天然ガス自動車」、「燃料電池自動車(FCV)」などがありあます。
(1)ハイブリッド自動車
ハイブリッド自動車は、違った仕組みをもつ動力を2種類以上使っている車のことで、ガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせたタイプが日本では主流ですが、海外ではディーゼルエンジンと電気モーターの組み合わせが多いようです。
(2)電気自動車(EV)
ガソリン自動車は、ガソリンをエンジンで燃焼させて動くのに対して、電気自動車(EV)は電動モーターで動きます。安価な夜間電力を利用して自宅で充電できるので、ランニングコストはガソリン自動車と比較して低くなります。
また、電気自動車などは、減速時にエネルギーを回収を行うため、エネルギー効率はガソリン自動車より良くなります。
さらに、ガソリン自動車と異なり、走行中とても静かというメリットがあります。
さいたま市内には、電気自動車用の充電スタンドが多数ありますのでご利用ください。設置場所につきましては、下記関連リンクをご参照ください。
関連リンク:E-KIZUNAステーションMAP
(3)燃料電池自動車(FCV)
燃料電池自動車(FCV)は、燃料電池内で起こる「水素」と「酸素」の化学反応によって発電した電気を使い、モーターを回して走る自動車です。燃料電池自動車(FCV)は水素ステーションで燃料となる「水素」を補給します。
そのほか、自治体によっては補助金の制度を利用できる可能性があるので確認してみると良いでしょう。
平成28年度は、さいたま市電気自動車等普及促進対策補助金を実施しておりましたが、平成29年度の実施は現在のところ未定となっております。
〜コラム〜

今回ご紹介した燃料電池自動車の充填のための「水素ステーション」がさいたま市内にもあります。当協議会の「新エネルギーMAP」において所在地が確認できますので、ぜひご覧ください。
関連リンク:さいたま市エネルギーMAP