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イベント報告:バイオマス施設見学会を実施しました

 平成21年1月22日(木)に、地域協議会のメンバーで「バイオマス施設見学会」を実施しました。

 これは、新エネルギーとして今後の活用が期待される「BDF(Bio Diesel Fuelの略)」と、剪定枝を利用した堆肥についてWGメンバーの知識を深め、今後の活用について話し合うことができるよう、先進事例を見学する目的で実施しました。

BDF利用の先進事例 -川口トラック協同組合-

 川口トラック協同組合は昭和30年9月に設立され、平成18年に創立50周年を迎えました。創立50周年イベントとして事業化したものが「バイオディーゼル燃料事業」です。平成18年3月より事業を開始し、平成19年3月にプラントが完成、稼動が始まり現在に至っている、とのことでした。

川口トラック協同組合様に教えていただきました。

 BDFの原料となる「廃食油」の調達は、川口市内の給食センター、自校調理式の学校(川口市及び鳩ヶ谷市の小中学校)より回収し、精製を行っています。平均して約1,200リットル/月 の廃食油が集まり、そのうちおよそ9割がBDFとなります。車の台数はこれまで9台に使用されてきました(1月は3台で稼働中とのことです)。

 現在、BDFの問題点はいくつかあるそうですが、例えば寒冷時に凍結することは少なくとも埼玉県では事例がないが、-4℃〜-5℃でエンジンのかかりが悪くなるといった報告がありました。また、フィルターの目詰まりについてはどうしても不純物が出るため、フィルターを3,000km〜5,000kmで交換するなど、対策を講じているそうです。

若干の白煙と、臭気がある印象でした。

 エンジンの出力については、やはり若干落ちるような印象がある、とのことですが、特に問題はないそうです。

 また、排気ガスの臭気につきましては、原料の関係上、どうしてもある程度の臭いはしてしまう、とのことでした。BDF製造過程においても多少の臭気はあり、また実際にエンジンをかけていただくと、天ぷら油のような臭気を感じました。

 法律の規制についてはかなりいろいろと苦労をされたそうですが、それぞれの課題を関係官庁より指導を受け、使用することができるようになった、とのことでした。

プラントの様子。皆さん、真剣です。

 プラント総工費が約2,000万円、建屋建設費が約700万円かかりましたが、埼玉県と川口市からそれぞれ360万円の補助が出ています。しかしながら持ち出し金額はおよそ2,000万円あり、コストとしても高いものではあるが、環境にかかる事業であるため採算は度外視しているそうです。コストについては組合員からの協力金などで運営している、とのことでした。

右にあるのが廃食油。天かすが見えます。

 プラントにおける廃食油処理量は250リットル/日であり、およそ4日かけてBDFへ精製します。処理工程の中には並行して処理が可能な部分もあるため、並行処理が可能な部分はそのように処理を行っているそうです。

 油の品質についても安定的なものが提供されないと非常に難しいそうです。

 特に、動物性の油脂が含まれてしまうとパルチミン酸の影響により、固まりやすくなってしまうため植物性で品質が安定している廃食油の供給については難しい、との話もありました。

更に詳しく知りたい方は、川口トラック協同組合のホームページへアクセスしてみてください。

川口トラック協同組合
http://www.k-trucks.or.jp/

剪定枝の堆肥化事例 -さいたま市公園緑地協会-

 見沼自然公園にあるリサイクルプラントは旧浦和市が公園等から発生する剪定枝などをチップ化し、それを堆肥化してイベントでの配布や公園内での使用をしていましたが、合併に伴い処理能力を向上させ、現在に至っています。

皆さん、真剣に作業を見守ります。

 公園内で剪定した枝などをチップ化しているところです。

 チップに米ぬかやカニがらなどの醗酵成分を添加して堆肥化しています。

 堆肥は公園内の樹木に使用され、循環型ライフサイクルが出来上がっています。

更に詳しく知りたい方は、さいたま市公園緑地協会へお問い合わせください。

さいたま市公園緑地協会 電話:048-836-5678

 参加していただいた皆様、お疲れさまでした。

さいたま市環境キャラクター さいちゃん
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さいちゃん

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