さいたま市地球温暖化対策地域協議会


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地中熱利用のススメ

2012/04/10 嶋田 淳(さいたま市地球温暖化対策地域協議会 環境学習・情報提供推進WGメンバー)

渥美風力発電所(愛知県田原市)


都留市家中川小水力市民発電所(山梨県)

 近年、環境・省エネ意識の高まりから、自宅でもさまざまな自然エネルギーが活用できるようになってきた。昔ながらの太陽熱温水器、買取り制度によって急速に普及している太陽光発電、さまざまな形状の風力発電、大気熱を効率的に回収するヒートポンプ式温水器など実に多種多様な機器がある。それぞれ一長一短はあるもののエネルギー源の多様化が図れるのは良いことではないだろうか。しかし、もともと日本人は現代のように化石燃料に頼らず、自然エネルギーで生活する術を身に着けていた。物流は自動車に頼らない舟運、移動は徒歩、照明は植物の油、筆記具は紙と筆、着物は麻や木綿、わらじは稲藁、し尿利用による有機農法など、全ては太陽の恵みがもたらす天然資源だけを活用し、完璧なリサイクル社会を形成していた。石川英輔氏の「大江戸エネルギー事情」などにも詳しく紹介されているから、ご存知の方も多いと思う。私たちの生活全てを江戸時代のように戻すことは無理でも、エネルギー多消費生活への反省と、わずかでも自然エネルギーを利用したいとの思いから、三年前に自宅を新築する機会に井戸掘りに挑戦した。

会社の後輩、学生時代の友人に声をかけ、訝しがる彼らを「作業が終わったら近所の銭湯で汗を流し、うまい焼肉をご馳走する」と甘言で誘い出し、延べ20人・日(実働日数五日間)の労働力で深さ約12mの井戸を完成させた。

自宅がある多摩地区は、関東ローム層の厚い堆積層で、土砂崩れや有毒ガス発生の危険が無いため、一メートル四方の面積を垂直に掘り進めた。深さ六メートルで第一層の地下水が湧いてきた。しかし、第一層は降雨の少ない冬に涸れたり、地表水が直接しみ込むので汚染される可能性がある。そのため、そこから更に6メートルの鉄管を新たに打ち込み、深さ約12メートルの第三層からの取水にこぎつけた。

かくのごとく苦労して掘った井戸だが、正直に告白すると、その井戸水の用途といえば、植木の水遣り、洗車、コーヒーを淹れたり、夏には冷たいプールで足を浸しながら本を読む程度で、「省エネに貢献しています」とはお世辞にも言えないのが実態だ。

井戸を掘ったのは外気温が5℃の2月であったが、地下6メートルの温度は一年を通じて16℃前後と安定しているためとても暖かく汗ばむくらいであった。反対に夏の作業であったら、ひんやりと感じられたであろう。そういえば犬も暑くなると庭に穴を掘って涼をとっている。

足元にあるこれだけの安定した「熱資源」を冷暖房に活用できれば、電気ガス石油等の化石燃料の使用量はかなり削減できるはずだが、設置費用が割高なことなどから、本格的な普及には至っていないようである。それでも、廃坑になったトンネルを活用したワイン貯蔵庫、地下に埋設した配管で地中熱を利用する住宅など、新しい取組みが展開されてきているのは心強い。特に、今春開業した東京スカイツリー地区では、地中熱と電気式水熱源ヒートポンプを組み合わせたハイブリッド式の地中熱利用システムが採用されている。深さ32 メートルと120メートルに設置した2種類の採放熱用の水配管を活用し、地中を冬の暖房の熱源、夏の冷房の放熱先とすることで、年間総合エネルギー効率(COP)は国内最高レベルの1.3以上、年間一次エネルギー消費量を個別方式比で約43%減、CO2 排出量を同約48%(2271トン)減を実現できると見込まれている。

太陽光発電や高効率給湯器に対する自治体からの補助金制度は定着しつつあるが、「地中熱利用」によるCO2 排出量削減の観点から、住宅用地中熱利用システムをはじめとする様々な自然エネルギー利用に対しても公的支援があってもいいと思う。

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